「あ、ほら。杉浦くんだよ」


「やっぱりカッコイイよねー」


「大我くーん」



球技大会以来、大我の人気が以前にも増してすごくなっている気がする。



「大我さーん、人気全部かっさらいやがって」



慎吾が大我の横で口を尖らせている。



「元々、慎吾は人気じゃないし」



ポンっと慎吾の頭を叩くアズは、慎吾の人気が出なくてホッとしている様子。



「そういえば、その大我はどこにいるの?」


「知らねー。気づいたらいなかったわ」


「最近、大我呼び出し多いもんね」


「あぁ.......」



大我の人気が増すにつれて、告白をする人も増えている。



「断る時に毎回、好きなやついるからって言ってるよな」



慎吾がニヤリとあたしのことを見る。



「な、なに.......」


「知ってんだろ?大我の気持ち」


「.......っ、まぁね」



大我に、打ち上げのときに告白されたときはびっくりしたけど。
それでも、やっぱり誰かに想われるのは嬉しい。



「誰かに取られないうちに、正直になれよー」



ポンっとあたしの頭を叩く。