「あれ、大我くん?」



クラスメイトがたくさんいる中だ、当然ながらお店から出ようとしたあたしたちに気づかないわけはない。



「ちょっと、碧と2人になりたから俺たち抜けまーす」



なんて、大きな声で大我が言うもんだから、ファミレス内がザワついたのは言うまでもない。



「ちょっと、あんな大声で言わなくても.......」


「なんだよー、別にいいじゃん」


「よくないよ!大我はあたしと違って人気者なんだから!」


「人気者とか違うと関係ねーだろ。俺が一緒にいたいと思うのは碧だけなんだから」


「.......っ」



こんなの、ドキドキしない方がおかしいでしょ。



「なんで、そんなこと言うの.......」


「お?俺に言わせちゃうつもり?」


「何を.......」


「碧が好きだって」



大我の言葉に一瞬、世界にあたしと大我だけの2人だけになったようなきがした。

風も道路を走る車の音も。
全てが消えて、一瞬あたしたちだけになった。


「.......っ、な、何言ってるの!」



一瞬固まったあたしだけど、ハッと我にかえる。