「メッセージ誰から?」


「大我」


「お?なんだって?」


「.......俺の名前叫んで応援しろって」


「おお、碧ちゃんにはハードルたかー」



大我からのメッセージの内容を聞いたアズは苦笑い。



「そんな大きな声、こんなとこで出せないよ.......バカ」


「うーん。碧ちゃんだって分からなければいいんだけどね.......」


「そんなことできるかなぁ」


「みんなが言ってる中、紛れればいいんじゃない?それでも大我には伝わると思うよ」



アズの提案に、たしかに.......と思う反面、もしバレたらと怖くなってしまう。



「バレたらバレたで、あたしがフォローするから!安心してよ」



うーんと唸っているあたしの背中をポンっと叩く。



「うん、やってみようかな」



大我には色々と助けられてるし、いま楽しく過ごせているのは大我のおかげに違いない。



「決勝戦。3年A組対3年E組。試合開始!」



審判をやってる先生の合図で、コートの真ん中でE組の代表選手と向かい合った大我が二人の間に置かれたボールを蹴る。