まだ、メガネを外したりする勇気はないけど、ここにいる人には素直になってもいいかなってそう思った。



「あーー!あたしが友達に連れていかれてる間になんか仲良くなってない!?ずるい!」



水戸さんが走ってきて、ふくれっ面であたし達の間にはいる。



「あのなー、お前がいなくなったせいで碧が大変だったんだからな?」


「え!?そうなの!?大丈夫!?」



杉浦くんの言葉に心配そうな顔をしてあたしをみる。



「うん、みんなが助けてくれたから大丈夫だよ」


「はぁーよかった。ん?なんかあたしがいない少しの間に碧ちゃんの表情が変わってない!?」


「3人のことは信頼してもいいかなって思ってるから」



この3人だけは、他の人と違うって思えたから。
友達だって思ってもいいような気がしたから。



「え!?あたしもいれてくれてるの!?」



水戸さんが目を大きく見開く。



「なんで、自分は入らねーって思ってんだ」


「だって!碧ちゃんは仲良くしたくないんだと思ってたから!嬉しい!」



ぎゅっとあたしに抱きつく水戸さん。



「ありがとう、これからもよろしくね。アズ.......」



人の名前を呼んでこんなにも照れくさくなったのは初めてだったかもしれない。