「やっべ、追わなきゃ」
碧が飛び出したことにハッとなって、再び階段を駆け下りる。
「大我」
「あとでいい?泣かせたくないんだ」
ミヤの横を通り過ぎるとき、呼び止められたけどここで止まってなんていられない。
「碧!待って!」
寮を出てすぐ、碧の姿を捉えて全速力で走る。
「大我.......」
俺が碧の肩を掴んでこちらを向かせたときには、すでに碧の瞳からはポロポロと涙が流れてきていた。
「ごめん、違うんだ。なにもない」
絶対に傷つけたくないって思っていたのに。
絶対に泣かせないって誓っていたのに。
過去にたくさん傷ついたであろう碧のことを俺は絶対に傷つけたくなかった。
「やだ.......」
「やだ?」
「大我のこと他の誰かにとられるのいやだ」
「.......とられねーよ」
こんな風に俺の事を求めてくれるなんて、前なら考えられない。
「さっきの子、誰?」
「幼なじみ.......」
どうやら碧にはあれが瑠樺だとわかっていないらしい。
碧と同じクラスの瑠樺だと知ったら、どう思うのかがわからなくて、俺はあれが瑠樺だとは言えずにいた。
碧が飛び出したことにハッとなって、再び階段を駆け下りる。
「大我」
「あとでいい?泣かせたくないんだ」
ミヤの横を通り過ぎるとき、呼び止められたけどここで止まってなんていられない。
「碧!待って!」
寮を出てすぐ、碧の姿を捉えて全速力で走る。
「大我.......」
俺が碧の肩を掴んでこちらを向かせたときには、すでに碧の瞳からはポロポロと涙が流れてきていた。
「ごめん、違うんだ。なにもない」
絶対に傷つけたくないって思っていたのに。
絶対に泣かせないって誓っていたのに。
過去にたくさん傷ついたであろう碧のことを俺は絶対に傷つけたくなかった。
「やだ.......」
「やだ?」
「大我のこと他の誰かにとられるのいやだ」
「.......とられねーよ」
こんな風に俺の事を求めてくれるなんて、前なら考えられない。
「さっきの子、誰?」
「幼なじみ.......」
どうやら碧にはあれが瑠樺だとわかっていないらしい。
碧と同じクラスの瑠樺だと知ったら、どう思うのかがわからなくて、俺はあれが瑠樺だとは言えずにいた。