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「なーなー、大我の彼女の友達こいつに紹介してやってよー」


食堂で夕食を食べていると、向かいにやってきた同じ学部のサクが隣のミヤの肩を叩く。


「友達ー?まぁ、聞いてみるけど.......ってかミヤ今日も来てたんだ」

「あーうん。暇だし」


サクとは同じ学部で同じ寮ですぐに仲良くなった。
俺らが住んでいたところの隣町出身で地元が近いこともあって、すぐに意気投合した。

サクと一緒にいるミヤはここの寮生ではなく、ただサクの幼なじみでよくここに来ているから自然と仲良くなった。
ミヤは就職をして上京したから勝手になんとなく大人に感じる。


「ミヤって彼女いないんだな」

「まぁな。俺は別にいらないって言ってんのに.......こいつが「お前はいい加減忘れねーと。いくら待ってても帰ってこねーんだから」


どうやらミヤには忘れられない女がいるっぽい。


「なに、帰ってこないって.......生きてたらいつか会えるかもしれねーだろ」

「死んだようなもんかもしんねーな」


俺の言葉に少し寂しそうに笑うミヤ。


「そんな顔すんなって。忘れろってあの時からずっと言ってんだろ」

「.......んな、簡単にできたら苦労しねーな」

「だよな。指輪も外せねーくらいだし?」


ちょんちょんっとミヤの薬指の指輪に触れるサク。