「分かりました。そこまで言うなら本当の事を話します。」
そう言って夜月さんは先程まで座っていたイスに座りなおした。

「あの影は私が作りました」

私はあまりにも衝撃的すぎて言葉を失った。

「今までの闘いも影とか弱いものばかりで直接的に春さんに大怪我を負わさない程度にしてきました。

「それって・・・私が魔法に慣れるようにするために・・・ですか?」

「はい。ただし今後はそんな事はしませんが悪界からの敵は春さんに近付く事が増えてくるでしょう」

つまり私は命を狙われていて,魔法を正しく使えなければ死ぬって事?

私は急に不安になってきた。

だって乙女ゲームだったら誰かが守ってくれて・・・って今更考えても遅いけど・・・

「今までちゃんと説明しなくてすみませんでした。」
夜月さんはいつもの態度では無かった。まるで私の方が立場が上かのように扱ってきて私は更に戸惑ってしまう。

「あとは・・・勝手に他の次元に落ちないように気をつけて下さい・・・気をつけていても無理だと思いますけど」

「他の次元に落ちるってどういう事ですか?」

「それは・・・実際になってみれば分かると思います。春さんも知ってる乙女ゲームやアニメなどは別の次元では実際に生きている・・・動いています」
なぜか言い換えながら私に説明してる夜月さんは複雑そうな表情だった。

私の知って乙女ゲームといったら刀の擬人化とかイケ○リ,名探偵コ○ン,黒○のバスケ,カードキャ○ターさ○ら,とかだけど・・・本当に出会えたら嬉しいかも♡

・・・なんて私は呑気に考えていた,まさかあんな大変な事に巻き込まれるとも知らずに・・・