「う、嘘だろ……」
コンビニで買った、ビニール傘越しに“ソレ”は見えた。
ソレは、ぐらりと傾いたかと思うと、こちらに向かって落ちてきた。
瞬間、僕は昨年の事故を考えていた時のことを思い出した。
一年前の今日は、夜空の身に降り掛かった出来事のとは別に「看板が落下する」事件が起きていたことを。
このままだと、危険だ。
「夜空、危ないっ……」
間一髪かわした。スレスレのところにソレ―――看板は落ちた。
「よかった……」
だが、ホッとしたのもつかの間。
「おいっ……!看板を支えていた部品が落ちるぞっ……!」
誰かの叫び声とともに、頭上でガシャンと金属がぶつかる音がした。
このままだと、下敷きにされる。
「夜空っ……!」
手を引こうとした時だった。
