星空の下、ふたりの約束



歩きながら、ひたすら七月七日の出来事を考えた。


今から一年前にこの町で起きた事故を調べるのはもちろん不可能だ。


本当は、新聞を引っ張り出したりスマホで検索して探したいけれど、そうはいかない。


そりゃあ未来のことを載せている記事なんて存在しない。


だから自分の記憶を探っていくしかない。


たしか、夜空の病室に向かう最中に店の看板が上から落ちてきた重症の患者の話を、ナースがしていた。


それも、僕たちが約束した海の近くの店で起きた。


今思い出せる“事故”と言ったらこれくらいしかない。


他には―――と考えたところで、ふいに「バンッ」と大きな音が耳元で弾けた。