「よ…ぞら?」
有り得ない。これが、現実なら絶対に。
やっぱり、一年前に戻ったのか?
そうとしか言いようがない。
僕が混乱していると、夜空が口を開いた。
「どうしたの、朝から。今日ば学校休みだよね?」
久しぶりに聞いた声に、懐かしさを感じた。
「あ、うん。そうだよね。なんかごめん。」
そう言って背を向け、歩き出そうとした。
「あ、ちょっと待って!」
何かを思い出したようで、足を止める。
「ホントは明日聞こうと思ってたんだけど七月七日、空いてる?」
その言葉に、ハッとした。
一年前、同じことを聞かれたことを思い出した。
あのときは空いてるって言ったけど、じゃあ、空いていないと言えば何か変わったりするのだろうか?
いや、それじゃあ彼女を守れなくなる可能性もある。
「空いてるよ」
考えた末、出した結論だ。
でも本当にこれでよかったのか?
空には夏の風物詩、積乱雲。
同じように、不安が膨れていくのを感じた。
