リュシカとミモザはモリソン川の岸部で麻のシートを敷くと、うたた寝。

夏日に。

「眠いわね、リュシカ」
「そうね」

ミモザはそれからデパートの話をした。毎週膨大な商品が届くこと。リュシカは古ドワーフ語で伝わる宝物とドワーフの王の話をした。

それからしばらく気だるい時間がたった。

「帰ろっか。
リュシカ」とミモザ。
「そうね」

日が少しずつ過ぎていた。唐突にリュシカは今ここ、という良い時間は人生に何度も訪れるものではないとそう感じて驚きを感じた。

リュシカは長衣を合わせた。

立ち上がる。

ぼんやりとしていたのだろうか。

そしてそれが気持ちいいこと。
それにリュシカは気づく。