例えば、私を見る時の青空のような瞳が溶ける所とか、私と話す時いつも幸せそうに微笑んでいる所とか、どんなに忙しくても必ず私の所に来てくれる所とか。


 挙げ出すと、キリがなかった。
 クリストフォロス様が好きな理由なんて。


 でも、なんだかんだ私は彼の隣にいる時が1番安心して、私の1番の居心地の良い居場所だったからかもしれない。


 だって、彼は絶対私の味方だってちゃんと言動で示してくれていたから。


 初対面で美しい王子様にのぼせ上がったのは、ただの恋の切っ掛けに過ぎなかった。婚約期間を過ごすうちに段々とそれが愛情に変わっていくのは自然な流れだった。


 今よりも早い女子の成人を私が迎えると共に、私は前々から気合を入れて用意した真っ白なヴェールを被り、彼と神の前で誓いを立てた。


 彼の元に嫁ぐために。