「だって、セウェルス伯爵は私に言っていました。20も年の離れた男のただの後妻で収まるよりも、もっと楽しい事をしたいとは思わないのか、と。私を使ってフォティオスお兄様を陥れようとしていたのです」
「……そうか」
身体を起こしているのも辛そうに、フォティオスお兄様はズルズルとベッドに凭れかかるように床に座り込む。目がとても虚ろだ。
窓から脱出出来ないか、と張り付いてみるけれど、こちらも鍵穴があるだけだ。軟禁されていた所は鍵が錆び付いていただけだったが、この室内と非常に似ている施錠方法だった。
「クラリーチェが無事で良かった……。行方不明になって心配していたから」
「……今まで、アウレリウス公爵の別邸に軟禁されていました」
「……アウレリウス公爵が?」
吹けば飛んでいってしまいそうな声だったが、まだフォティオスお兄様の意識はあるらしい。
大丈夫か、なんて訊くまでもない。
フォティオスお兄様額には不自然な程に汗が浮かび、輪郭を伝うように首筋まで流れ落ちている。
グッと拳は肌が白くなるまで握り締めていた。
「……そうか」
身体を起こしているのも辛そうに、フォティオスお兄様はズルズルとベッドに凭れかかるように床に座り込む。目がとても虚ろだ。
窓から脱出出来ないか、と張り付いてみるけれど、こちらも鍵穴があるだけだ。軟禁されていた所は鍵が錆び付いていただけだったが、この室内と非常に似ている施錠方法だった。
「クラリーチェが無事で良かった……。行方不明になって心配していたから」
「……今まで、アウレリウス公爵の別邸に軟禁されていました」
「……アウレリウス公爵が?」
吹けば飛んでいってしまいそうな声だったが、まだフォティオスお兄様の意識はあるらしい。
大丈夫か、なんて訊くまでもない。
フォティオスお兄様額には不自然な程に汗が浮かび、輪郭を伝うように首筋まで流れ落ちている。
グッと拳は肌が白くなるまで握り締めていた。
