反乱は即座に叩き潰さなければならない。この国の威光の為に。


「もうすぐ中央から兵が派遣されるだろう。それを利用するよ」


 僕の声にラウルとシストが頷く。


「それにしても、あれほど慎重だったアウレリウス公爵がなんでいきなり表立ってセウェルス伯爵とレオーネ男爵に連絡を取っているんだろーね?」

「そうですね……。不自然すぎます。何もしなくても、そのまま時間が経てばファウスト殿下に娘のオリアーナ嬢を嫁がせる事が出来るのに」



 ーーまるで、何かに焦っているみたいですね。



 僕も同意見だったけれど、ラウルの言葉が妙に脳裏にこびり付いて離れなかった。