愛を捧ぐフール【完】

 消そうと思っても噂などどこからでも湧いてくるし、現にグローリア王妃は僕の事を邪魔で邪魔で仕方ないのだから、訂正するつもりもない。


 けれど、僕達異母兄弟は協力関係を結んでいる。
 次代の王位に関して。


「覚えています。忘れる筈がありません」

「うん。どうやら、計画を変更する必要がありそうだ」

「……というと?」


 僕はクスリと微笑む。
 きっと誰から見ても完璧な王太子とは程遠い、悪人みたいな表情なのかもしれない。


 それでも僕はこれから先ずっと、沢山の人を騙す嘘をつくのだから仕方ない。


「反乱を上手く使えば、僕達の計画は少し早めることができる」

「そんな……!まだクラウディウス家とアウレリウス家の力を削ぐことは出来ていません」


 第一王子派と第二王子派の中心にいる両家。
 第一王子の婚約者の実家であるアウレリウス公爵家も、グローリア王妃の実家であるクラウディウス公爵家は今や貴族で2大派閥を作る位、大きなものとなっている。