愛を捧ぐフール【完】

 びっくりして思わず大きな声が出た。イオアンナは私の反応が予想通りだったのか、大した事のないように頷いた。


「エレオノラ様とお父上を相次いで亡くされて、フォティオス様は正直参ってしまっておられたのだと思います。最初は傷の舐め合いで関係を持って、私も結婚する気はなかったのですが、私に子供が出来てしまってやむなく妻に迎えられたのです」

「フォティオスお兄様……」


 過ぎて取り戻せない事とはいえ、かつての身内が侍女に手を出していたなんて正直耳が痛い。それに子供まで作ってしまうなんて……、責任を取っているようだからまだよかったのだろうけれど。


「まあまあ、エレオノラ様。その時にはもうフォティオス様も陛下と仲違いしてしまっている頃でしたし、誰かに縋りたかったのでしょう」

「でも、イオアンナに申し訳ないわ……」

「私は楽しかったですよ!子供も3人出来ましたし、なにより女主人として自由に好きなことを出来ましたから!」

「そ、そう……」