1度目よりも、2度目が注目を浴びるとはどういう事だろうか。
 そんな事を考えていると、セウェルス伯爵がそっと耳打ちした。


「君は堂々としてるといい。注目を浴びるのは、グローリア様が君に興味を示したかららしいよ」

「え……」


 グローリア王妃様が、どうして社交界の中心みたいな人が私みたいな男爵家の、それも妾の子供に興味を示したのかというのか。
 私の困惑にセウェルス伯爵はニコニコと人当たりの良さそうな笑みを浮かべる。


「フィリウス侯爵家の嫡男のサヴェリオ殿が君に興味を示したらしくてね。君がどんな手を使ったのかは分からないが……。君はそのままでいい。むしろよくやったと言うべきかな?」


 フォティオスお兄様が……?
 それにセウェルス伯爵は、私に何をやらせようというのか。