わたし竜王の番(つがい)です  ~気が付けば竜の国~

そうしているうちに私が落とされてから半月程が経っていた。

番の御披露目まであと10日ほど。
あれからクリフ様とは会っていない。
ヴィーの言っていた結界のせいなのか彼がここに顔を出すことはなかった。

でも、そろそろ自分のこの先進む道を決めなければいけないんだろう。

「鱗、剥がしてみようかな」

最近ずっと考えていたことだった。

ミーナ様は私がクリフ様の鱗のせいで愛情と思い込んでいるような事を言っていた。
だったら剥がしてみれば、このもやもやした気持ちが何かわかるかもしれない。

ーーー本気か?ーーー

「うん。このままじゃ私、前にも後ろにも進めないもの。ヴィーは反対?」

ーーー楓が決めたことなら、賛成してやる。だが、それを剥がすことは竜王の加護が失くなるということだ。それがどういうことかわかってるのか?ーーー

「そうなのよね。日差しに弱くなるから日除けが必要だし、体調も崩しちゃうかも。そしたらヴィーに迷惑かけちゃうことになることがあるかも。ごめんね」

ーーーそういう事ではない。わかっているだろう?ーーー

「でも、クリフ様だってもう私に会いたいとは思ってないかもしれないし、逃げた女なんていらないってもう思ってるかもしれないでしょ」

ーーーお前は本当にわかってないんだな。竜王が気の毒になってきたぞ。ーーー

ヴィーは呆れたような声を出した。