わたし竜王の番(つがい)です  ~気が付けば竜の国~

ーーーお前はそんなことを信じるのか?ーーー

「・・・嘘だと言う保証もありませんよ。ヤナーバル様は私には竜王の子は産めないと言っていました。竜族の血が流れていないからだそうです。
でも、もし仮にクリフ様とミーナ様の間に愛がないとしてもミーナ様を手放すわけにはいかないでしょう。王族に子どもは必要です。
そして、だからと言って私は自分の好きな人を他の女性と分かち合うなんてことを我慢できないのです」

ーーーだとしたらどうする。ーーー

「・・・だったら私はクリフ様と共に生きたくはない。好きでいても共には生きられません。そんなことは私の見えないどこかでやればいい。
彼女と過ごす夜に私はどこで何をしていたらいい?何を考えればいい?
彼女との子どもを目にしてどうしたらいい?その成長を共に見守れと?
そんなの無理です。私の心が死んでしまうわ」

ーーー楓の愛は激しいのだな。ーーー

「そうなんでしょうね。
他の物なら分け合うことができます。でも、恋愛だけは無理ですよ?」

ーーーならばどうする。ずっとここに居るか?ーーー

ふふふ。
「そうですね、どうしましょう。ここに居たいと言えばいさせてくれるのですか?」

ーーー私は構わない。ここは私の島だし、ここには誰も入ってこられない。
あの竜王も私の許可がなければ私の張った結界に押し出されるだろう。だからここは安全だ。ずっとここで過ごすか?お前とならば楽しいかもしれぬな。ふふふ---

笑ったまま言葉を切るとそれきりヴィーも何も言わなかった。