虹色シンデレラ

トントン。

「哲翔です」

「入りなさい」


部屋に入ると、机に向かっていた父さんがゆっくりと顔を上げた。


「久しぶりだな」

「はい」

最近は父さんを避けていたから。


「あの、祐介も一緒なんです」

俺の後ろから祐介も入ってきた。


とたんに厳しい顔にになる父さん。


「なぜ、連れてきた?」

冷たい声が俺に向けられる。


どうやら、父さんも気づいていたらしい。