2月の終わり、私は久しぶりに大学にやって来た。

とはいえ、大学は春休みで学生もまばら。

同級生の姿を見ることはほとんどない。

未来を誘ってみたけれど、就職先の研修だとかで会うことはできなかった。


結局、一人ポツンと学食で過ごす。


私が自由に外に出られるのは大学に行くときだけ。

それももうすぐ終わってしまう。

ここで過ごした4年間はとても幸せだった。

未来や友達と馬鹿みたいに騒いで恥ずかしい記憶も多いけれど、大切な時間。


ウルッ。

嫌だ、泣きそう。



「どうしたんだ?」

突然背後から声。


ええ?