結局考えることをやめて寝ることで現実逃避した私だったが、起きたところでなにも変わらず、推しと行動を共にしてしまった。という事実に打ちひしがれるのみだった。

軽率な行動にも程がある……。

柊さんはなぜファンだと分かっていながら、東京観光なんて大それたことに付き合ってくれたのか……。

謎が謎を呼ぶ。


「やったね!ラッキー!」


なんて口が裂けようとも言えない。


もし週刊誌に撮られでもしたら!?推しの人生が終わってしまう!!

推しをニートにしてしまう可能性を上げただけで、ファン失格では……

私はもう推しを好きでいたらダメなんじゃ…


そんな考えの堂々巡りだった。