なんだか勢いがすごくて圧倒されてしまうけれど、フレンドリーな感じで、見た目ほど怖くはなさそう。


それにしても私、本当に彼女だって思われてるのかな。


「俺も俺も! よろしく~!」


「てか、可愛い~! やっぱ花園の子ってレベル高いよな~」


「うん、なんかすげーピュアなオーラが漂ってるもん。ねぇ、よかったら握手してよ」


すると、それに続くかのように他の三人も次々と私に話しかけてきて、しまいにはその中の一人に握手まで求められてしまった。


「……えっ! あ、はい」


言われるがまま握手に応じると、感激したように目を輝かせるその人。


「うわー、手がすべすべ!」


「お前キモいわ!」


「え、心音ちゃん、良かったら俺も~」


つられるようにして、もう一人も手を伸ばしてくる。


そしたらその様子を見ていた椿くんが、遮るように私の目の前にスッと手を伸ばすと、ムスッとした顔で言った。


「……おい。お前らあんま心音に近づくんじゃねぇよ」