ダッセ―、何やってんだ俺。アホか。動揺しすぎだろ。


「……わ、わりぃ、大丈夫だよ。タピオカ飲み込んだだけ」


「ウソ、気を付けてね」


そんなふうに上目遣いで覗いてくる顔も、何もかもが可愛くてヤバい。


心音はそんなつもりないんだろうけど、無自覚に俺のことドキドキさせてるってわかってんのかな。


「じゃあ、お言葉に甘えて。一口もらっていい?」


せっかくだからと思い、心音のイチゴミルクを手に取る俺。


「うん」


飲んでみたらそれは、想像以上に甘かったけれど、あんまりじっくり味わってる余裕はなかった。


心音と間接キスしたってことで、頭がいっぱいで。


さっきから心臓の音が鳴りやむ気配がない。


「あ、美味い。すげーイチゴの味がする」


「ほんと? よかった」


「サンキュ」