【完】俺の隣にいてほしい。

幸せそうな顔でイチゴミルクを飲む彼女を見ていたら、俺まで幸せな気持ちになる。


この笑顔を見るだけで、一日の疲れが消えていくような気がしてしまう。


「このタピオカ、すごくモチモチしてるね」


心音がドリンクの中のタピオカの粒を見つめながら言う。


「たしかに。タピオカって、店によって味違うの？」


「うん。お店によって大きさとか食感も違うみたいだよ」


「へぇ、すげぇな」


最初の頃は緊張してるのか全然喋らなかった彼女だけど、最近ではこんなふうに二人で他愛ない話をできるようになってきた。


心音と過ごす時間は、すごく平和だし、心地いい。


普段男だらけのむさくるしい環境で過ごしている俺にとって、こんなに癒される時間は他にないような気がする。


一年前ケンカばっかりしていた自分が今では信じられないくらいだ。


いつまでこんなふうに付き合わせていいのかわからないけれど、できればこのままずっとこの関係が続いてほしいと思ってしまう。