【完】俺の隣にいてほしい。

そんなことを考えながら優里亜ちゃんと一緒に校舎を出て、校門の近くまで走っていく。


すると、校門前には本当に人だかりができていて、誰かのことを見ながらキャーキャー騒いでいるみたいだった。


「ちょっと、門のところ、金髪のヤンキーがいるんだけど!」


「なにあれ、すっごいイケメン!」


「誰のこと待ってるのかな?」


おそるおそる近寄って、その人の姿を確認してみる。


すると、そこに立っていたのはやっぱり、あの椿くんで……。見た瞬間心臓がドクンと飛び跳ねた。


ど、どうしよう……。ほんとに彼がいる!


それにしても、どうしてわざわざ学校まで。


「えーっ!! もしかして、あの人が噂の彼!?」


そしたらそんな椿くんを見た優里亜ちゃんが大声をあげる。


「う……うん」