【完】俺の隣にいてほしい。

今度は急にケンカみたいなムードになってしまったので、ますます頭の中がパニックになる。


やだ、ちょっと待って。怖いよ……。


私、椿くんのこと探さなきゃいけないのに。これじゃ見つけられないかも。


「おっ、なになに、女の子?」


するとそこでさらにまた新たな男の子が現れて。


「よかったら連絡先教えてよ~」


「俺にも教えて!」


「待てよ、俺にも」


気が付けば、みんなスマホを片手に私のことを取り囲むと、次々と連絡先を聞いてくる。


あまりの勢いに圧倒され、どうしていいかわからなくなってしまった。


「いや、あの、私は……」


なにこれ。なんでこんなに人が? そんなに女子が珍しいのかな?


どうしよう。怖い。


助けて。誰か。


椿くん……。


会いたいよ。


椿くんはどこにいるの……?