次の日、学校で優里亜ちゃんたちといつものように集まって話していたら、途中から椿くんの話題になった。


「椿くんとは相変わらず仲良くしてる?」


最近ではこんなふうに毎日椿くんとのことを聞かれるようになったからちょっぴり照れくさいんだけど、友達に好きな人の話をできるのはすごく嬉しい。


この前の文化祭では、勢いで他のクラスメイトにも好きな人がいることを打ち明けちゃったし。


いつも人の恋バナを聞くだけだった私が、こんなふうに自分の恋バナを話せるようになる日が来るなんて思ってもみなかった。


「うん。昨日も放課後会ったよ」


「へぇー、相変わらずいい感じなのね。文化祭の時も仲良さげだったもんねー」


優里亜ちゃんがニヤニヤしながら言うと、彩実ちゃんがそれにうなずく。


「たしかに。椿くん、思ったよりいい人そうで安心したかも。思ってた以上にイケメンだったし」


「もう、だから言ったでしょー? 彩実もようやく椿くんの魅力がわかったー?」


「まあ、私は個人的には氷上くんのほうがタイプだけどね」


「そう、氷上くん! 氷上くんもまたパーフェクト男子だったよね! あんなイケメン二人に気に入られてるなんて、心音はやっぱすごいよ~。もしやモテ期?」