【完】俺の隣にいてほしい。

「あ、俺コーラで」


「俺も～」


「俺アイスコーヒー」


俺もその流れで注文を伝える。


「あ、はい。かしこまりましたっ！」


その子は慌ててポケットからペンを取り出しメモ帳に注文を書き込む。


だけど、次々言われて焦ったのか、途中手に持っていたペンをポロっと床に落としてしまった。


「あっ」


すぐそばに座っていた俺は、そのペンを拾い上げ、彼女に手渡す。


「はい」


するとその子は俺の顔を見るなり、なぜか顔を赤くして照れたように。


「あっ、ありがとうございます！　ご主人様っ」


その言葉に何ともいえない違和感を覚える俺。


これは、そういう設定なんだろうけど、いちいちご主人様とか言われるのってどうなんだ。体かゆくなりそうなんだけど。


だけど、隆太たちはそんな彼女を見て「かわいい～」なんてニヤニヤしてやがる。