【完】俺の隣にいてほしい。

笑顔で頷いたら、その瞬間椿くんは私の右手に自分の左手を絡ませて、恋人繋ぎをしてきた。


そんなふうにされるとまた、うぬぼれてしまいそうになる。ドキンドキンとさらに鼓動が早まっていくのがわかる。


だって、別に今は特に恋人のフリをしなくてもいいような気がするのに。わざわざ手を繋いでくるなんて、まるで椿くんが手を繋ぎたかったみたいに思えるよ。


そのまま廊下を進んでいったら、ちょうど縁日をやっているクラスがあったので、椿くんと一緒にその教室に入った。


中にはヨーヨー釣りやスーパーボールすくい、輪投げや射的など色々なゲームのコーナーがあって、多くの人でにぎわっている。


子連れのお客さんもたくさんいて、小さな子が楽しそうにゲームをしている姿はとても可愛かった。


私と椿くんは、まずはヨーヨー釣りの列に並び、順番を待つことに。


一つ前には、幼稚園児くらいの男の子とそのお母さんが手を繋いで並んでいる。


「ママ、楽しみだね。ぼく、青いヨーヨーにする!」


ニコニコしながらお母さんに話しかけるその子が可愛くて、思わずじっと見てしまう。


順番が来るとその子は、おかあさんと一緒に見事にお目当ての青いヨーヨーを釣り上げていて、後ろで見ていた私も拍手してしまいそうになった。