【完】俺の隣にいてほしい。

椿くんが興味深そうに聞いてきたので、元気よく答える。


「あ、うんっ。もちろん大丈夫だよっ」


「マジで。じゃあ俺も行く」


そしたらまるで即答するかのように椿くんがそう言った。


「ほんと? ぜひぜひ、来てくれたら嬉しい!」


どうしよう。まさか、椿くんがうちの学校の文化祭に来たいって言ってくれるなんて。


思わず顔が緩んでしまう。


当日もし時間があったら、一緒に学祭を見て回れたらいいなぁ。


するとそこで、椿くんが片手で頬杖をつきながらこちらを見て。


「それにしても、昨日はビックリしたよな。まさかバイト中、心音が店に来るとは思わなかった」


そう言われて昨日のコンビニでの遭遇を思い出す私。


「私もだよ。まさか、椿くんがあのコンビニでバイトしてるとは思わなかった」


「コンビニの制服姿ダサかったろ」


「えぇっ、そんなことないよっ! 椿くんは何着ててもカッコいいよっ」


「ははっ、マジかよ。あれ、友達には似合わねーっていつもバカにされてんだけどな。ちなみに一緒にいたのって、中学の同級生なんだっけ?」