掛け声とともに椿くんが自転車をこぎ始める。
思わず変な声を上げてしまった私。
どうしよう。二人乗りなんて生まれて初めてだよ。
椿くんは一体どういうつもりなんだろう。どこに向かってるの?
それともただ、あの子たちから逃げるためにそうしただけなのかな?
色々疑問が頭の中をぐるぐるしていたけれど、それを口には出せなかった。
駅から10メートルほど離れた場所まで来たところで、ふと椿くんが問いかけてきた。
「今から時間ある?」
それを聞いて、これからどこかへ行くつもりなのかなと思う。
私は先ほどお母さんからメッセージで『何時に帰ってくるの?』と聞かれて『もうすぐ帰るよ』と返したことを思いだして一瞬迷ったけれど、うなずいてしまった。
「えっ……うん」
「よし。それじゃ、ちょっと付き合って」
椿くんがそう言って、自転車をこぐスピードを速める。
お母さんにはあとでもう一回、やっぱりもう少し遅くなるって連絡すればいいよね。
おそらくもうすぐ日が暮れるからと心配してくれてるお母さんにはちょっと悪い気もするけれど、せっかく椿くんとこんなところで偶然会えたわけだし。
できればもう少し彼と一緒にいたい。そんなことを思っている自分がいた。
思わず変な声を上げてしまった私。
どうしよう。二人乗りなんて生まれて初めてだよ。
椿くんは一体どういうつもりなんだろう。どこに向かってるの?
それともただ、あの子たちから逃げるためにそうしただけなのかな?
色々疑問が頭の中をぐるぐるしていたけれど、それを口には出せなかった。
駅から10メートルほど離れた場所まで来たところで、ふと椿くんが問いかけてきた。
「今から時間ある?」
それを聞いて、これからどこかへ行くつもりなのかなと思う。
私は先ほどお母さんからメッセージで『何時に帰ってくるの?』と聞かれて『もうすぐ帰るよ』と返したことを思いだして一瞬迷ったけれど、うなずいてしまった。
「えっ……うん」
「よし。それじゃ、ちょっと付き合って」
椿くんがそう言って、自転車をこぐスピードを速める。
お母さんにはあとでもう一回、やっぱりもう少し遅くなるって連絡すればいいよね。
おそらくもうすぐ日が暮れるからと心配してくれてるお母さんにはちょっと悪い気もするけれど、せっかく椿くんとこんなところで偶然会えたわけだし。
できればもう少し彼と一緒にいたい。そんなことを思っている自分がいた。



