「なー!梓!梓!」


突然の声に、思わず耳を手で塞ぐ。



「な、なに…?ていうか、近いし声大きい…」



「梓と秋はつきあってんのか??」




…………。




「なっえぇ?!」




尚斗からの思わぬ発言で、変なリアクションをしちゃった…。




「この様子じゃ、付き合ってないでしょ」


雪ちゃんいつの間に…。

「なーんだ、皆噂してるから付き合ってんのかと思った」



「う、わさ?」




身に覚えがない…。





「あずは知らないに決まってるでしょ。あずなんだから」


「あ、そっか!」



「…」

果たしてこれは、いい意味で捉えていいのだろうか…。





あ、それより…





「噂ってどんな…?」





「葉山は周りとは全く話さないし関わらないのに、西谷梓とは普通に話してる!?
しかも、文化祭は2人で回ってるし!?
もかして、2人は付き合ってる!?異例のカップルだ!!



みたいな?」




え、、いやいやいやいやっ。


些細な事で噂がっ、、。



確かに、文化祭一緒に回ったけど…。


第一、秋君と付き合うって…凄くおこがましいし…。




秋君はこんな私となんか噂されて嫌だよね……。