ダヴィたちが車まで見送ってくれる。

運転席にはロイが座り、助手席には私が座る。

初めて2人だけで旅行に出掛ける。

少し緊張するが、初めてのシャノワール旅行に違うドキドキも感じている。


「では、お気を付けて。」

「ダヴィ、後は頼む。」

「はい。」


ダヴィと話すロイを見つめる。

普段のスーツとは違って、私服姿のロイも凄く素敵だ。

容姿端麗なロイは何を着ても似合うのは当たり前か。


「リン様、楽しんで来てください。」

「ありがとう、ダヴィ。」


皆に手を振れば、車が静かに動き出した。


「初めてだね、ロイの運転。」

「偶に運転してるから安心しろ。」

「そうなんだね。私も免許はあるけど………シャノワールでは使えないね。」


日本とは違い、右側通行のシャノワール。

私には運転は難しいかもしれないと思ってしまった。