僕ら、シンドローム

こよりは、急いでいました。

ちなつちゃんと待ち合わせしているのに寝坊してしまったのです。

「ヤバイ!遅れるぅ〜」

運動が苦手なこよりは、すぐ息切れしました。

しかし、幸いな事に待ち合わせ場所はもう目の前です。

小さな駅が見えてきました。

「あっ、こより!遅い。」

流石ちなつです。

もうすでに待ち合わせ場所にいました。

「ごめんごめん!」

こよりは頭をかきながら言いました。

ちなつは、髪がサラッサラで、スタイルも良くて、美人です。

しかし、性格はツンツンしていて、全然優しくありません。

けど、褒めると顔が赤くなります。

いわゆる『ツンデレ』だね。

一方、こよりは…

短足、髪はボサボサ、おっちょこちょい、ドジ、…

ダメダメな子ですが、心優しい女の子です。

「今日は入学式よ。頑張らないと!」

ちなつはやる気満々です。

しかし、

「入学式って何頑張んの?」

こよりは、カバンからもちもちチョコパンを取り出し、食べました。

「あんた、今日弁当無いわよ。」

「えーっ!!学食食べたかったぁ〜。購買部行きたかったぁ〜」

「そんなに食べてたら太るわよぉ〜」

ちなつがこよりのお腹の脂肪を揉みました。

「きゃあああっ!くすぐったい〜」

すると、電車が動き出し、二人は椅子に転んでしまいました。

車内には二人以外誰もいませんでした。