わたしたちはそのまま階段を上り続けた。
オズワルドがいる場所はこの城の10階から上の螺旋階段を上ったさらに上だ。
その間にいったい何人の敵がいるのか。
時間がないという焦りでわたしたちはひたすら上へと駆け上がっていく。
5階に着いた瞬間。
目の前に、この城で一番大きなダンスホールへの入り口があった。
そこは前にデュオとわたしが再会した場所だった。
ブルースとルシアと初めて会った場所だったっけと少し懐かしく思い出す。
突然、キィとダンスホールの扉が自然と開き、わたしはぎょっとして身を竦めた。
「デュ、デュオ。誰かいるのかな?」
デュオは目を細めて中の様子に目を凝らす。
ダンスホールの中は、照明がついていなく薄暗かった。
「……何か人ではない者の気配がするな。だが、先を急ごう」
デュオが踵を返そうとしたその時。
わたしはダンスホールの中から覚えのある香りを嗅いだ気がして立ち止まった。
この香り………!
「…待って、デュオ。わたし、確かめなきゃ……」
言いながら少し開いていたダンスホールの扉をゆっくりと開く。
「…カレン?」
怪訝そうに見つめるデュオ。
わたしはそのまま薄暗いホールへと足を踏み入れた。
数歩歩いたところで、ただっ広いホールの中央に何かの影が見え、わたしはそれを息を凝らして見つめた。
あれは……人形?
そこに、ワルツのホールドの姿勢で向かい合い佇む二人の男女の影があった。
動きがまったくない。
人形のように呼吸すら感じさせずにホールドしている2つの影。
オズワルドがいる場所はこの城の10階から上の螺旋階段を上ったさらに上だ。
その間にいったい何人の敵がいるのか。
時間がないという焦りでわたしたちはひたすら上へと駆け上がっていく。
5階に着いた瞬間。
目の前に、この城で一番大きなダンスホールへの入り口があった。
そこは前にデュオとわたしが再会した場所だった。
ブルースとルシアと初めて会った場所だったっけと少し懐かしく思い出す。
突然、キィとダンスホールの扉が自然と開き、わたしはぎょっとして身を竦めた。
「デュ、デュオ。誰かいるのかな?」
デュオは目を細めて中の様子に目を凝らす。
ダンスホールの中は、照明がついていなく薄暗かった。
「……何か人ではない者の気配がするな。だが、先を急ごう」
デュオが踵を返そうとしたその時。
わたしはダンスホールの中から覚えのある香りを嗅いだ気がして立ち止まった。
この香り………!
「…待って、デュオ。わたし、確かめなきゃ……」
言いながら少し開いていたダンスホールの扉をゆっくりと開く。
「…カレン?」
怪訝そうに見つめるデュオ。
わたしはそのまま薄暗いホールへと足を踏み入れた。
数歩歩いたところで、ただっ広いホールの中央に何かの影が見え、わたしはそれを息を凝らして見つめた。
あれは……人形?
そこに、ワルツのホールドの姿勢で向かい合い佇む二人の男女の影があった。
動きがまったくない。
人形のように呼吸すら感じさせずにホールドしている2つの影。