「今日はえらく静かだね」
「・・・」
嫌みを言われているのは分かっている。

「あれから、大丈夫だった?」
「大丈夫って?」
「お父さん、随分怒っていらしたようだったから」
「ええ、まあ」
「もしかして、怒られたの?」
急に心配そうな声になった田島さん。

「田島さんにちゃんと謝りなさいと言うばかりで、何も教えてくれないんです」
「へえー」

「あのー、私は一体何をしたんでしょうか?」
直接聞いてみた。

「君はどこまで覚えているの?」
「えーっと、店を出たところまで」
「その先は?」
「記憶がありません」

はあー。
呆れたように田島さんが私を見てる。