事の発端は、今から遡ること3時間前。
朝の早い時間に泰介の携帯が鳴った。
「もしもし」
時間が時間だけに、不思議そうに電話に出た泰介。
「えっ、山田のおばさんですか?」
「はい。はい。で、母さんは?」
「そうですか。ご迷惑かけて申し訳ありません」
ペコペコと頭を下げる。
「どうしたの?」
電話を切った後も難しそうな顔のままの泰介に、思い切って声をかけた。
「それが・・・」
着信は泰介の実家のお隣さんからだった。
「お母様に何かあったの?」
「昨日の夕方、庭で転んで動けなくなったらしい」
「それで?」
「ご近所の奥さんが見つけてくれて、家に連れて帰ってくれた」
「そう」
泰介のお母様は確か一人暮らし。
お怪我をされたとなるときっと心細いはず。
「早く行ってあげたほうがいいわ」
「そうだな」
お母様は大した事はないと口止めしたらしいけれど、さすがに心配になって電話がかかってきた。
「爽子はどうする?」
「私?」
「もし嫌じゃないなら一緒に行く?」
「え、いいの?」
「ああ。何もない田舎だけどよかったら」
私はためらうことなく泰介に同行することにした。
朝の早い時間に泰介の携帯が鳴った。
「もしもし」
時間が時間だけに、不思議そうに電話に出た泰介。
「えっ、山田のおばさんですか?」
「はい。はい。で、母さんは?」
「そうですか。ご迷惑かけて申し訳ありません」
ペコペコと頭を下げる。
「どうしたの?」
電話を切った後も難しそうな顔のままの泰介に、思い切って声をかけた。
「それが・・・」
着信は泰介の実家のお隣さんからだった。
「お母様に何かあったの?」
「昨日の夕方、庭で転んで動けなくなったらしい」
「それで?」
「ご近所の奥さんが見つけてくれて、家に連れて帰ってくれた」
「そう」
泰介のお母様は確か一人暮らし。
お怪我をされたとなるときっと心細いはず。
「早く行ってあげたほうがいいわ」
「そうだな」
お母様は大した事はないと口止めしたらしいけれど、さすがに心配になって電話がかかってきた。
「爽子はどうする?」
「私?」
「もし嫌じゃないなら一緒に行く?」
「え、いいの?」
「ああ。何もない田舎だけどよかったら」
私はためらうことなく泰介に同行することにした。



