「でも先生、なにが起こっているのか確認しないと、安全な場所にいられないじゃないですか!」


そう叫んだのは恵里菜だった。


恵里菜の言う通り、室内にいた方が安全なのか、外へ逃げた方が安全なのかわからない。


「そうだな……。少なくとも、外は安全じゃなさそうだ」


臼山先生がそう言い、肩で呼吸をしながら窓を外を見つめた。


そっと身を乗り出して確認すると、さっきの事故のせいで家から出て来た人たちが、次々となにかに肌を切られて倒れていく様子が見えたのだった……。