「共感とは何でしょうね?」とブティポン。

ブティポンはオフィサーです。

「わらわ竜族にも分からなかったのじゃ」とバディス。

「では共感は必要ないものか?

そんなことはないだろう?」とオルセーヌ・オルファン。

珈琲とサンドイッチだ。

昼食。

「しかしピアノを弾いていると思うのですが、私が今弾いているフレーズは聴いている人のごく少数しか聴いていない、とそんな気がします」とブティポン。

「確かにな」とオルセーヌ・オルファン。

「しかし猫はどうなのじゃ?

気持ちを伝えることに躊躇いがないことを共感というのじゃ。

だから、共感を持てない人間や文明は滅ぶものじゃ」とバディス。

オルセーヌ・オルファンがいう。

「そういえば最近身体が辛くて飼い猫が朝のご飯を求めてきたのに布団から動けなかった。

つらそうな様子は猫にも分かるのだろうな。

鳴き声が悲しそうに変わったよ。
信頼している飼い主が元気がないということは猫にも伝わるものだ。

私はしばらくして起き上がって猫と触れ合いいつもの朝を取り戻した・・・」

とオルセーヌ・オルファン。

「そうじゃな。

シートン動物記、オオカミ王ロボじゃ」とバディス。

珈琲とサンドイッチだ。
昼休みだった・・・