好きでいても、いいですか?

結局その日は、ミカを待たずに帰ってしまった

まぁ、こんなに泣いた顔で会えるはずもないよね

一応、用ができた。とだけ伝えたけど、

顔合わせるの気まづい

「ユーキ!!!!!」

後ろから聞き慣れた元気な声が聞こえてきた

「ミカ!おはよう」

私は笑って振り向いた

すると待っていたのは驚きの光景

ミカの隣には笑顔の中崎くん

2人とも幸せそうな笑顔で、手を繋いでいる

そっか…成功したんだ…

分かりきっていたことだけど、でも、それでも悔しい…

そう思ってしまった

でも、それと同時に心からのおめでとうが溢れ出てきた

「成功したんだね。ミカ!よかったね。おめでとう」

自然な笑顔で笑えた

そんな気がした

「うん!ありがとうユキ!じゃ、また教室で!」

ミカは中崎くんと一緒に歩いていった

次第に小さくなっていくふたりの後ろ姿をみながら、中崎くんの幸せそうな顔を思い出す

私じゃダメだったんだろうな

ミカだから、中崎くんは幸せなんだ

ミカより早く好きになったのにな

あぁ、ダメだな

私、やっぱり中崎くんのこと好きだ

諦めるなんて、出来ないな

でも、あなたの笑顔を見たいから

私はこの気持ちに、そっと蓋をする

自分の彼女の友達

そのポジションが似合ってる。

私の目から、涙がこぼれる

「さよなら。私の恋」

【~完~】