好きでいても、いいですか?

教室で人目もあるからと

ミカは誰もいない屋上につれてきてくれた

少し肌寒いけど私にはちょうどよかった

ミカが私の背中をさすってくれる

「ユキ?大丈夫?」

私の顔を覗き込んでくるその表情は、やけに温かかった

心がジンと熱くなってくる

「ごめんね、ミカ。もう大丈夫」

ずっと泣いてたせいなのか、声が掠れている。

「何があったの?」

私は開こうとした唇をかんだ

これだけは言わない

言えるはずがないよ

私は小さく首を横に降った

「何も無いで、泣かないでしょ」

呆れたような声が聞こえた

「ユキ?そんなに言いたくないの?」

首を縦に降る

「そっか。言いたくないなら無理にきかないよ」

ユキは私の頭をポンポンと叩いて立ち上がった

「さ、教室戻ろっか!」

ユキの寂しそうな笑顔が私の頭から離れなくなった