嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編

「ことちゃん、大丈夫?ケガ無い?」


「わたしは大丈夫です。かいとくん、心配してくれてありがとうございます」



わたしはそういうと、かいとくんに帽子を渡した。


彼は喜んでそれを受け取り、絞ったりぶんぶん回したりして水気を切っていた。



「良かったです!帽子を守りきれて」



かいとくんに微笑みかけたが、彼は笑ってはいなかった。


まだまだ若いのに眉間にシワを寄せ、何かを睨み付けていた。


その視線の先には、青柳くんがいた。