嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編

「かいとくん、お母さんたち、次どこいこうって言ってましたか?」



「海に行ったら、海の家でお昼ご飯食べようって話してた」



「そうですか...。じゃあ海の家に行ってみますか」



星名さんが勢い良く振り返り、オレの目を真っ直ぐ見つめた。


というより、ガンをつけられてるみたいだ。


鋭く、こちらを射るような瞳...。


さっきまで半べそだったくせに。



「何?」


くそ暑い中、オレの言葉だけがドライアイスのように冷たい。



「海の家って何ですか?どこにありますか?」



コイツ、そんなことも分からないで捜索してたわけ?


暑さにじゃなくて星名さんにやられるわ。


肉体的にも、精神的にも...疲れる。



「オレの後に着いてきて。ぜってー、離れるな」


また同じようなセリフを言っていた。


何度も言わないと離れてしまいそうで、なんか怖かった。



「では、青柳くんが先頭ですね。よろしくお願いします」



はいはい、分かりましたよ。


オレが道案内すりゃいいんだろ。


といっても


あと100メートル。