「だから何ですか?」



自分でもびっくりするくらい冷たい口調だった。


蒼白い炎がオレの心の奥で静かに燃えていた。


会長は数回瞬きをしてから、



「ことちゃんを一緒に捜してください!お願いします!」



と勢いよく頭を下げた。


まさか会長に頭を下げられるとは思わず、オレは動揺した。


ちらりと隣を見やると、やはり汐泉も目をパチパチさせ、小さくて上品な口をあんぐりとあけていた。



「ことちゃん、絶対慌ててます。知らない所で一人きりなんて...。俺の不注意なのは重々承知しています。ことちゃんが無事見つかったら何かご馳走しますから...お願いします!」




あぁ、



なんで、



なんで、



邪魔をする?





どうして、



どうして、



どうして、



邪魔をするんだ、




...星名湖杜。