嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編

「あっ!!」



...見ぃつけた!



ん?



わたしは目をこじ開けた。



隣に誰かいるじゃありませんか!



もしや...。



まあ、でも話しかけて良いですよね?



「青柳くん、お久しぶりです」



わたしがそう言うと



「えっ...あおやぎ、くん?」



何故か赤星くんが食いついた。



今まで見たことがないくらいの暗い表情をしていた。



何がそんなに嫌なんだろ?



「そうですよ!この方は青柳波琉くんです!」



赤星くんは何かを呟いたが、わたしの耳には届かなかった。



代わりに届いたのは、青柳くんのお隣さんの、純度の高い透き通った声だった。



「波琉くん、誰?知り合い?」



青柳くんはものすごくおどおどしていた。

何があっても冷静に対応して来たようだが、どうやらこの人も奥がふかそう。


迷ったあげく



「まあ、知り合いってとこ」




とわたしは紹介された。