その後は汐泉の行きたいところを全部回った。


汐泉はこの水族館の年間パスポートを持っているとはいえ、毎回深海魚コーナーに居座り、スケッチしたり、写真を撮ったりしているから他のところにはあまり行っていない。


たまには違う生き物を見るのもいいだろう。


汐泉はいつにも増して真夏の太陽よりも眩しくて、きらきらした笑顔を振り撒いていた。