嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編

「あれ?波琉?」



聞き覚えのある声がオレの後方から聞こえた。


あと一組でオレたちの番になるというのに、なぜ邪魔をしてくるのか、分からない。


しかも、敵は2人だった。



「あっ!百合野さんに朱比香さんじゃないですか!昨日はどうも」


「花火大会デートかあ。いいね、青春ってかんじで」


「ほんと、羨ましい!あたしも早くカレシ作んなきゃ!」



ああ、また邪魔者が来たよ。


なんで毎回こうなんだ。


ったく、いい加減にしてくれ。


不機嫌オーラを出したのに気づいた百合野が、


「朱比香、ひとまず退散しよ」


と言ってくれた。


邪魔者が一旦退散したところでオレたちの番になった。


意外と難しいらしく、見ている限り100円で5発打てる中で全部当てられる強者はいないようだ。


オレは汐泉に財布にあった全100円玉をあげた。



「いいの?」


「汐泉の気が済むまでやっていい」


「じゃあ、やっちゃうね!」



100円玉は8枚。


つまり、最高で40発打てる計算だ。


さすがに40発あれば10発くらいは余裕で当たるだろう


そう思っていたのだが...。