我に帰った波琉くんは全速力で駆けた。


ショーが始まるまであと3分くらい。


微妙に余った時間...。


また波琉くんの顔を盗み見する。





...ん?




波琉くん、どこ見てるの?







さっきとは違って波琉くんは確実に何かを捕らえていた。



睨むような、



でもどこか懐かしそうな、



そんな目をしている。



一体、何を見ているんだろ?





波琉くんの視線の先にあるものを探そうとした





その時...




「みなさ~ん、こ~んにぃちは~」




お姉さんの掛け声でショーが始まった。