嵐を呼ぶ噂の学園② 真夏に大事件大量発生中!編

迷惑を承知でわたしは明るく取り繕い、



「青柳くん、何食べますか?好きなもの頼んで下さいね。今日はわたしのおごりですから!」



と言った。



「オレ、なんもいらないから」



...ごめんなさい。



やっぱり...ダメか。


空気を読まず、勝手にずけずけと入り込んで...。


わたし...最低だ。


そう分かってるのに、


邪魔しちゃいけないのに、


なんで、


どうして...。


「あの...わたし、食べなくていいので、最後に1つだけお願い聴いてもらってもいいですか」



お願いなんて...。



「何?」




いい加減、空気読んでくれよ。


聞こえた、青柳くんの声。



「すみません...。わたし、お邪魔ばかりしてしまいました。...ごめんなさい」



涙が...


涙が...


出てしまいそう。


自分が、


こんな自分勝手な自分が、


嫌で、


嫌で、


大嫌いで、


どうにもできない。



「いっ、いや...その...」



また、青柳くんを困らせている。


あぁ、どうしよ。


ずぎょぎょーーん。


って言ってる場合じゃない。



「あの、わたし...」



「お願いって何?」



わたしは顔をあげた。


青柳くんはさっきまで海藻がついていたサラサラの髪をかきむしりながら、わたしを見ていた。


わたしは...


わたしのお願いは...。